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御領主松平図書頭信直公と将軍家御息女和姫との御婚儀がととのった上野国忍足城下では、家臣、領民を挙げて喜びの色が溢れていました。しかし、和姫様のお国入りは御支度が大変で、御道具送りにしても朝から晩まで日数にして十四日を数える有様で、その間、雨の日も風の日も城下の人を土下座させました。この御荷物に驚いた信直公の「不要なものは捨てよ」という言葉も「古来よりのしきたり」と軽く一蹴されました。新婚の甘い夢も破れた信直公は腹を切って事態を処理しようと決心したのです。そこに千丈ヶ岳の猟師半助がひょっこり現れ、「女は馴らし方だよ。俺ならうまく仕込んでやる」と事も無げに言い放ちます。ハタと膝を打った信直公は、和姫の身をこの山男の身に委ねることにしました。狂言が成功して和姫は千古の白雪に埋もれた千丈ヶ岳の山小屋に連れられます。和姫は必死になって威厳を保ち大いに強情振りを...
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