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師走の銀行は、まるで戦場のような忙しさだった。入金伝票の整理をしていた宮井朋子は、課長からエリート社員の高木を紹介され、正式な交際を申し込まれた。朋子は正月休みを故郷で過すため、甲府へ帰った。夫と別居して、小さな飲み屋で細々と暮す母君代だったが、朋子はその窮状をみかねてよく父の許を訪ねた。別居の原因となった愛人はいまは病死して亡く、父はホテルの支配人をしていた。正月、朋子は熱を出して医者を呼んだが現われたのは幼馴染みの元木敬介であった。敬介には妻子があった。東京に帰った朋子は高木から毎日のように誘いをうけた。そんなある夜、敬介が朋子の帰りを待ちうけていた。はじめての男の訪問者に朋子は困ったが、ごろ寝をきめこんだ敬介の横で膝を抱いて、自分も眠った。朋子は下田の高木の生家に招かれた。一家は彼女を我が家のものとして迎えた。翌日、朋子は高木と連れだって訪ねた...
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