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埋立地の建設現場。フォーク・リフトがすくい上げた土の中から、一本の手が珠数をかけたままだらりと宙に下がっていた。検死の結果、絞殺後一カ月、年齢は四十歳前後、身長一メートル七〇、特徴として歯ならびの悪いことが判った。犯人捜査の手がかりは珠数しかない。林、北川の両刑事が珠数の線を引き受け、長田、渡辺の両刑事が工事現場の聞き込みに当った。仏具店で調べると最低の品物で、日々教という新興宗教のものらしいという。二人は日々教本部に行き、現場付近に住む信者二十八名の住所氏名を写しとった。折も折、人相写真を見た浅草署管内の交番から電話があった。七カ月ほど前、写真とよく似た酒乱の男を保護したが、六区辺りの露天商人らしいという。金子刑事の調べによると、輪投げの店を出していた武井の為七がそれらしい。葛飾区内の為七の下宿のおかみさんは、為七の妻初子は酒乱の夫に愛想をつかし、...
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